地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
見上げた陸は、嬉しそうな顔で笑っている。



「杏さ…、本当に俺のこと好きだよな」

「………大好きですけど、悪いですか」

「ふ〜ん……なら、ひとつだけ俺の言うこと聞いて?」

「???……いいよ?」




言うことって何だろう?


首を傾けて……陸を見つめた。










「……ずっと傍にいろ」




「…………言ったね?
離れてって言ったって、絶対に離れてなんかやらないから」



べーっと舌を出す。


あたしがもう離れられないんだから。

陸にハマリ過ぎてんだもん。




「よし。ならこれから一ヶ月間、俺の専属メイドな?」

「え?」

「猫耳とフリフリのメイド服を毎日着せてやるから、楽しみにしてろよ?」

「え?え?」



話の展開についていけない。
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