泣き虫少女と強がり少年
第一章 腐れ縁
「俺、お前の事が好きだ!」

「え、そんな…急に……」

「俺と付き合ってくれないか?」

「…は、はい、喜んで……!」



私、安藤ひかるは、
こんなベタな恋愛に憧れていたりする。

ずっと好きだった人に、いきなり告白されて…
次の日からは、二人肩を並べて、手を繋いで、
一緒に学校に登校するの。




「…う、安藤!」

いきなり先生に指名され、
私は「はひっ」と変な声を出した。
教室内に、くすくすと笑い声が聞こえ出す。

「授業中だぞ、ちゃんと聞いてたのか?」

「あ、はい……」

頭をぽりぽりと掻きながら、
私は教科書を開いた。




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