記憶の欠片たち


そして、
数年後のあたしは…。


アッキーの部屋で、
古びたあるノートを見つける。


―――――――――――――


…神様。

もし貴方がいるのなら。


俺に
『強さ』を下さい…


あの二人の姿を
笑って見つめられる、

『強い心』を下さい…


―――――――――――――


「…ナニコレ。アッキーが日記!?マジで?…あの2人?あぁ…あの2人ね?あはは!懐かし!」

アッキーが飲み物を取りに下の階へ行ったその隙に、昔の日記を物色中。

何をコッソリする必要がありましょうか。
ペラペラと、それはそれは堂々とページを開いていた。


―――――――――――――


神様…、

次に生まれ変わったら…


俺を
『あの犬』にして下さい。


―――――――――――――


「――ぶぶっ!犬ッ!」

思わずオセンチなアッキーに吹き出して笑ってしまったところで、ドアが開いた。


「――…ぎゃぁ!!紗季ぃッ!?てめぇ、何をーッ!?」

「あははははは!アッキーのオセンチ日記!犬!ウケる!」

アッキーは年甲斐もなく「きゃあきゃあ」言いながら、あたしからノートを奪った。


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