愛猫
なんだこのやりとりは・・・と思いつつも
手を進める。
「イッチー、全然わかんない!」
「俺は知んねぇーぞ。いつも寝ている
お前が悪い。」
「イッチーの意地悪、腹黒男っ!!」
「ったく、うるせぇーな。どこだよ。」
冷たい事を言いつつも、なんだかんだといって
教えてくれるイッチーは、意外に優しい男なんじゃ
ないかと思ったりもする。
確かにイッチーは生徒のうけがいい。
髪はぼさぼさで、スーツも着崩してはいるけれど
それがイッチースタイルなのだ。
「ん?何だ、御影?俺の顔をじっと見て。
そんなに俺ってイケメンか?仕方ねぇやつだな。」
ガハガハと笑うイッチー。
・・・やっぱり、さっき思った事はなかった事に
しよう。