HEMLOCK‐ヘムロック‐
“盟の母親”と聞いて、イオの表情が一瞬陰ったが、数秒後には不適な笑みを浮かべ、スラッと長い腕を界に差し伸べた。
「その条件でいいよ。もう俺は紅龍會を敵に回してるも同然だしね。よろしく、黒菱 界」
「一応上司だぞ。敬え!」
界もニヤっと笑い、イオの手をガシッと握った。
この展開にみんながあっけに取られる中、まりだけがキラキラとした目で少女の様な笑顔であった。
『HEMLOCK』第一部 終了