ミモザの朽ち木
二ヶ月が経った。

いまだに新婚生活のような毎日だったが、そう感じているのは俺だけだ。

空白の十三年間が俺と流利子の間に決定的な温度差を生み、そのせいで時折、苛立つこともあった。

些細なことで腹を立てては罰が当たる、と俺は自分を戒めた。

流利子が存在しているという奇跡に、俺は無条件で感謝しなければならないのだ。
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