ホットミルク
あたしはなんとかして思い出そうと、無意識にまじまじと見つめてしまっていた。



「……あの、何か?」


男の子にそう言われ、自分がかなりじろじろ見てしまっていたことに気づいた。


「あっ、すいません…。……あの、あたしたちどこかで会ったことありませんか?」



「……は?」




やばい、これじゃなんだかあたし逆ナンしてるみたいじゃん!



「あ、違ったらいいんです!ほんと、すいません…。」


あたしのバカ~!!




あたしは恥ずかしさを紛らすため、必死でテキストをめくっている風を装った。


何やってんだろ、あたし…。



赤くなった顔がはやく戻るように、落ち着けと自分に言い聞かせながら、集中できないまま時間は過ぎた。
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