小野先生とアタシ
急に冷静になり自分の浅はかな言動が嫌になった。
うつむいたまま顔を上げることができない。
「…でも、先生。
アタシこれからは夏休みで実家に戻るけど…。
9月からホントに住むところが…ないんです。
とりあえず住むところは夏休み中に考えるとして大家さんがアタシの新居に早く荷物を送りたいって言ってて…」
アタシは小さな声で言う。
先生を困らせるために言ったんじゃないこと、
あかってほしくて。
そんなアタシの言葉に先生はタメイキをつく。