小野先生とアタシ

先生はアタシの大声に顔を上げて
一瞬きょとんとした顔をした。


それから

「そう?じゃ言ってみなさい」

そう言った。



「えっ…?
あっ…えっと、アキ…」

そこまで言ってアタシは俯いてそのまま声は小さくなって消えた。




そんなアタシの姿を見て先生は書類を集めていた手を止めた。

そして
笑いながら言った。

「言えてないじゃないか…!」


< 326 / 452 >

この作品をシェア

pagetop