小野先生とアタシ

もう、わかってますから。

十分、アタシが悪いこと。

だから、もう、これ以上、
アタシのこと、
キライにならないで…ください。


「ありがとうございました」

そう一方的に謝るアタシに今度は先生が立ち上がって言った。

「人の話は…ちゃんと最後まで聞きなさい」


そう言う先生の言葉をぼんやりと頭の遠くで認識しながら
それでもアタシはもうこれ以上、
一緒にいることが辛いと感じたから…。

早くここから立ち去りたい、そう思ったから…。

「ホントにすいませんでした」

そう言って逃げるように部屋へ戻った。


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