この世界で二度きみを殺す
一人、二人と席を立ったのを切っ掛けに、教室中が動き出す。
その間、先生が連帯責任の重要性について熱く語っているのを、僕は座ったまま睨みつける。
そうして授業中にのうのうと意識を飛ばしていた若干名を恨みそうになった時、
目の端に、隣の椅子が引かれるのが映った。
「ちゅすちゅす!隣よろしー感じですかー?」
進藤さんだった。
呆然気味の僕に気づいてないのか無視してるのか、そのまま椅子に腰を掛ける。
椅子の向きはそのままにこちらを向く進藤さんから、
ありえない後光が見えて、思わずその場にひれ伏したくなった。
「三人組のおこぼれなのです、しくしく」
進藤さんは右手で目をこするふりをして、"悲しいよぅ"ジェスチャーをする。
――いやいやいや。
誰に対しても気さくで明るい進藤さんは、男女問わず、クラスの人気者だ。
その場で「誰かやろー」と声を上げれば、間違いなく誰かしらが反応をするはず。
なのに、それをしないのは
「ありがとう」
考えるまでもなく、僕はお礼を言った。
その間、先生が連帯責任の重要性について熱く語っているのを、僕は座ったまま睨みつける。
そうして授業中にのうのうと意識を飛ばしていた若干名を恨みそうになった時、
目の端に、隣の椅子が引かれるのが映った。
「ちゅすちゅす!隣よろしー感じですかー?」
進藤さんだった。
呆然気味の僕に気づいてないのか無視してるのか、そのまま椅子に腰を掛ける。
椅子の向きはそのままにこちらを向く進藤さんから、
ありえない後光が見えて、思わずその場にひれ伏したくなった。
「三人組のおこぼれなのです、しくしく」
進藤さんは右手で目をこするふりをして、"悲しいよぅ"ジェスチャーをする。
――いやいやいや。
誰に対しても気さくで明るい進藤さんは、男女問わず、クラスの人気者だ。
その場で「誰かやろー」と声を上げれば、間違いなく誰かしらが反応をするはず。
なのに、それをしないのは
「ありがとう」
考えるまでもなく、僕はお礼を言った。