この世界で二度きみを殺す
土曜日はあいにくの雨だった。
道路を叩く軽い雨の音と、雫がベランダの床を叩く音で目が覚めた僕は、
階段を下りようと廊下に出る。
すると斜め前にあるちさとの部屋の扉が半分以上開いていたので、
何事かと思い、寝ぼけたままノックもせずに覗いてしまう。
そこには、全身鏡の前に立ちながら、コテを構えるちさとがいた。
「………ちさと?
何やってるの?」
「わっ、おはよう!
そーちゃん起きるの早くない?」
それはこっちのセリフなんだけど。
部屋の時計を断りも無く拝見すると、短い針はまだ7の文字にも届いていない。
ちさとの頭の冴え具合から逆算して、僕より20分は早く起きていたのではないだろうか。
出かけるのはお昼前くらいだし、支度にしてはいくらなんでも早「何てったって、今日は式場見学デートだからねっ♪」
…そうかそうか。
そして寝起きの脳が覚醒してきて、気になる事がもう一つ。
「…ていうかさ、ちさと、その格好で行くの?」
背を向けながら、こちらに首をひねるちさとの足元に目をやり、
そのまま下から上へと視線を這わせる。
上は制服のワイシャツ、下はパジャマのズボンという、なんとも奇妙な格好だ。
ちなみに髪は中途半端とは言えど、一応セットはしてあるので、
悪く言えば間の抜けた、良く言えば上下のギャップが激しい格好とも言える。
道路を叩く軽い雨の音と、雫がベランダの床を叩く音で目が覚めた僕は、
階段を下りようと廊下に出る。
すると斜め前にあるちさとの部屋の扉が半分以上開いていたので、
何事かと思い、寝ぼけたままノックもせずに覗いてしまう。
そこには、全身鏡の前に立ちながら、コテを構えるちさとがいた。
「………ちさと?
何やってるの?」
「わっ、おはよう!
そーちゃん起きるの早くない?」
それはこっちのセリフなんだけど。
部屋の時計を断りも無く拝見すると、短い針はまだ7の文字にも届いていない。
ちさとの頭の冴え具合から逆算して、僕より20分は早く起きていたのではないだろうか。
出かけるのはお昼前くらいだし、支度にしてはいくらなんでも早「何てったって、今日は式場見学デートだからねっ♪」
…そうかそうか。
そして寝起きの脳が覚醒してきて、気になる事がもう一つ。
「…ていうかさ、ちさと、その格好で行くの?」
背を向けながら、こちらに首をひねるちさとの足元に目をやり、
そのまま下から上へと視線を這わせる。
上は制服のワイシャツ、下はパジャマのズボンという、なんとも奇妙な格好だ。
ちなみに髪は中途半端とは言えど、一応セットはしてあるので、
悪く言えば間の抜けた、良く言えば上下のギャップが激しい格好とも言える。