Kataomoi
dream
あれからどちらともなく
体を離してお互いに手を振った。
もずが言った核心的な言葉に、
あたしは返事をすることができなかった。
(…もずが気づいてると思わなかった。)
ただ単にもずがそう思ってるだけで、
本当にそうだと言われたわけじゃないのに
あたしは何だかもやもやした気持ちになった。
もずが気づいてる時点で、
何だか今まであたしが気にしないように
してきた努力が無駄になった気がする。
「ってゆーか…」
もし、まーちんが本当にあたしのことを
好きだったらゆうが知らないはずないじゃん!
「…あほだ…。」
結局は全員がそのことを知ってるってわけで、
まあ思えばそれは当たり前だった。