インターン・シップ
手違い
「すいませーん」
中に入り、おっかな怖々声をかけてみた。
シーン…。
静かな空間に、緊張してる私の声が妙に響いた。
いないのかな?
でも鍵あいてたしな…。
「すいませーん」
さっきより大きい声をだすと、
「はーい!」
奥からネクタイをしめながら慌てた様子で男の人がでてきた。
その人は私と目が合った瞬間、ネクタイをしめる手が一瞬とまり、
「ん~…?お客さん…じゃないよね??
え~…と、どうかしたのかな?」
スッと目を細め、優しい笑顔で私の頭のてっぺんから足のつま先までを見ながらのネクタイをしめだした。