インターン・シップ
いつものように、従業員専用の裏口から入って挨拶しながら控室へ入ると、コンッて叩いてバンッ!!と勢いよく扉が開いて誰か入ってきた。
…まぁそんな“誰か”なんて1人しかいないんだけど。
「ランッ!!
ご指名がきたぞ!」
予想通りの店長が私の肩を掴んで前後に揺すりながら、興奮気味に喚く。
「はぁ!?VIP~?」
「おう!!
でもただのVIPじゃなさそうだぞ?前金でタンマリ払ったかなりの大口だ!
次に繋がるようにがんばれよ~?」
鼻息荒く、店長は目を「¥」にして激励してくれたけど…私の心は沈んで行く一方だった。