私に恋を教えてくれてありがとう【上】
「あ!白石!!
ごめん!ありがとう!!」
「えっと、牧田さんは奥さんの
付添いありでしたよね・・・
しかもこんな不穏あるなんて
紹介状にも書いてなかったし・・・」
牧田夫人が見当たらない。
「そうなのよ、
20時位までは何も言ってこなかったんだけど
いきなりナースステーションに
“煙草を吸ってきたいから少しの間
見みててくれ”って言ってたみたいでね。
でも、待てど暮らせどかえって来ないのよ。
今日ここの夜勤は3人いるけど、ずっと
見てるわけにはいかないから。
本当申し訳ないわね」
婦長は唸りながら横になっている牧田の手を握り、涙を拭ったりしていた。
牧田を見て婦長は寂しそうに笑った。