私に恋を教えてくれてありがとう【上】
「なんとも
華やかで、かわいくて、華奢な
本当にお花みたいな若い女が写っていた・・・」
夫人の口が歪んだ。
「その名前が“佐藤華子”
なんて可愛い名前だろうって
今は思うけど、
あのときは
“さとう”も“はなこ”も殺したくなったわ
・・・・・・・・・
そして、そろそろ手を打つことにしたの
その看護師が面白い位協力的でね、
人の不幸をいかにも憐れんでいるふりをして
彼女はスリルを味わっていたんだと思うわ」
「私は手をまわして、車の動向も調べたの。
これで証拠をつかんでしまった。
全然関係ない、彼女の住んでいる場所で
『なぜか』高速をおりていたの
笑えるわよね
そんなことしたら
ばれるに決まってるのに」