私に恋を教えてくれてありがとう【上】
「まずは、

 その好奇心旺盛な看護師をつかって

 彼女を遠ざけてもらったわ

 
 彼女とっても悲しそに笑ったんですって

 そして、誓約書を書いてもらったの」







夫人は、虫がいたかのような手つきでパシッとベットをひっぱたいて






その“害虫”をしとめたのだ。








そらは最悪の気分だった。


どん底だ。




いや、更にそのどん底の重力に勝てず、へばりついている感じだ。


夫人は一生の終わりのようなそらを見て、ほくそ笑んだ。











「それで・・・・・・


 母と・・・・先生の関係は・・・

 終わった?

 ですよね・・・・・」




そらは牧田のことを汚らわしい、と言わんばかりの目つきで見ながら言った。


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