私に恋を教えてくれてありがとう【上】
「普通もっと違う言葉出てこない??
私とっても腹が立ったわ?
だってそうでしょ
あなたの“愛する私”と自分の間に出来た子供よ?
会いたくなかった?
私は会いたかったし……会わせたかったわ。
あのときのあなたの目といったら
“本当にぼくの子供?”って言ってたわ。
あっけにとられたのよ??
今思い出しても溜息しか出ないわよ」
夫人は一度投げた大福を拾い
ゆっくりと包装を話ながら開けた。