私に恋を教えてくれてありがとう【上】
きっとさっきの衝撃でずれたのだ。



押入れに、今度は自分の頭を突っ込んで見てみた。

天井は軽いべニヤ板で出来ている。




「さすが築うん年……」



そらは、ずれた板に手を伸ばした……。



「そらーーー!!!!

     もう食っちゃうぞ!!」




今度は父のそこまで低くない声が響いた。




「え!!今行くよ!」



焦ってそう言い返し

作業を諦め

急な階段を駆けて降りた。


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