私に恋を教えてくれてありがとう【上】
「自分の中だけで?」
そらがちょっと真剣に聞いた。
「うん。
なかなか頑固なところがあってね」
「辛いね」ちょっとおやじっぽく
ビールを注いだ。
「相談すればいいのにね」
祐樹は笑った。
「そういうストレートなところは俺に似てるんだ
そらは
まぁ仕方ないんだよ」
そらは一途であろう父に同情してか、
母 華子の事を自分勝手なんでは、と非難した。
「父さんはお母さんの
そういうところ嫌じゃないの?」
祐樹は少し困った顔をした。
「まぁ……
……うーん……
嫌とか嫌じゃないとか
そんな気持ちにはならなかったし
もうちょっと深い気持ちかな
まぁ・・・そうだな。
そらは、いまの華子みたいに
なんの隠し事もせずに、淳一郎君と
二人で新しい家庭を築きなさい」
そらの頭にぽんっとやさしく手を置いた。
そらは首をひねった。
……“今の華子”
昔の……若いときの母はどうだったんだろうか。
父は、ビールの入ったグラスを片手に
まだ洗濯をいそいそたたんでいる
母のもとへと
リビングにそらを残して去って行った。
そらがちょっと真剣に聞いた。
「うん。
なかなか頑固なところがあってね」
「辛いね」ちょっとおやじっぽく
ビールを注いだ。
「相談すればいいのにね」
祐樹は笑った。
「そういうストレートなところは俺に似てるんだ
そらは
まぁ仕方ないんだよ」
そらは一途であろう父に同情してか、
母 華子の事を自分勝手なんでは、と非難した。
「父さんはお母さんの
そういうところ嫌じゃないの?」
祐樹は少し困った顔をした。
「まぁ……
……うーん……
嫌とか嫌じゃないとか
そんな気持ちにはならなかったし
もうちょっと深い気持ちかな
まぁ・・・そうだな。
そらは、いまの華子みたいに
なんの隠し事もせずに、淳一郎君と
二人で新しい家庭を築きなさい」
そらの頭にぽんっとやさしく手を置いた。
そらは首をひねった。
……“今の華子”
昔の……若いときの母はどうだったんだろうか。
父は、ビールの入ったグラスを片手に
まだ洗濯をいそいそたたんでいる
母のもとへと
リビングにそらを残して去って行った。