私に恋を教えてくれてありがとう【上】
すると華子は即座に立ち上がり

今膝に乗せ、たたんでいた靴下が父の頭に落ちた。





「そらちゃん 襖のつけ方わからないでしょう

 お母さん直してくるから待ってなさいよ」


「本当?ありがとう!
  
 襖が大きくてうまくはまらなくって

 手伝うよ!」

「いいのいいの!!
 
 嫁入り前の女の子の顔に

 傷でもつくるといけないから

 そらはその洗濯をたたんでてね!」


華子は立っていたそらの肩を両手で掴み
無理やり座らせ、やさしく笑いかけ

そらの部屋へと階段を上って行った。


祐樹とそらは顔を見合わせた。
< 45 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop