私に恋を教えてくれてありがとう【上】
 
「あなた、

 子供じゃないんだから

 そういう行動はよしなさい

 そんなんで医者の彼とうまくいきっこない!!!」


華子は眉を吊り上げ

そらの手から箱を激しくもぎ取った。



「どういうこと?」

一時、真白になったそらは今の言葉の意味を熟慮し

すこし間を置いてから母を反攻の目で見て唸った。


「医者は引く手数多なの

 誰かに持っていかれるにきまってるわ!」


そらはこの言葉にカチンときた。

母は私たちの何を知っているというのだ。



< 50 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop