私に恋を教えてくれてありがとう【上】
「私と淳一郎はそんな馬鹿な人間じゃない!」

歯をむきたてた。


「淳一郎君が馬鹿じゃないから
 
 こんなことする様な奴とは

 うまくいかないって言ってるのよ!!」

華子はことさら強く言い放った。

「私は

 私はただ見せてほしいって
     言ってるだけじゃない?!

 それに“隠し事は絶対にするな”って

 お母さんが教えたんだよ?」



「見せてほしい時ってそうやって
 
 無理やり奪いとるものなの?

 なんて下等なんだろう……

 こんな猿みたいな……

 私、人間しか産めないはずなんだけど……

 おかしいわね??」

皮肉たっぷりだ。

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