私に恋を教えてくれてありがとう【上】
3、職場
昨夜は淳一郎に迷惑をかけまいと
同じ勤務先の友人の家に泊めてもらうことにした。
残念なことに、その友人では喧嘩の気分転換にもならなかった。
逆に恋愛の相談に乗ってくれという。
……正直面倒だったが、そらの性格上断ることなんてできやしないし、泊めてもらう身分だ。
しぶしぶ“親身に”話を聞いた。
翌朝 気分も体調もいまいち優れなかったが
いつもどおりに出勤した。
ナースステーションで、申し送りを済ませたあと
今井先生
つまり、じき夫と回診にまわった。