雨恋


私は卒アルを閉じた

もう、大丈夫

前に進んでいける

新しい恋だってきっと出来る


辛い過去を
乗り越えられた


そう思ったから





そして、長くて短かった春休みが
もうすぐ終わろうとしていた


今日は陽菜々が私の家に来ていた


「よおーしっ!高校では、めっちゃカッコイイ彼氏つくるぞー!!」

なーんて、陽菜々は
張り切っていた


「私も負けないっ」

ってノリで言ってみた


「……麗、強くなったね…」


「え?何?」


陽菜々がボソッと言ったから
私には聞こえなかった


「ううんっなんでもないよ!」


「気になるなぁ」




もうすぐ、高校生

きっと、楽しくてステキな高校生活が
私を待ってるんだ


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