ツンデレ的天然ちゃん かける バイト仲間の年上王子っ!
信号が青に変わる。
その途端に元の体制に戻った成巳先輩。
きっと、
きっと今のは冗談なんだよね…
ただあたしが泣いてたから。
ドキドキと鳴る胸を両手で抑える。
「なぁ、
ちょっと行きたい所があんだけどさ。
付き合ってくれない?」
「へっ?
あたしが…ですか?」
突然のお誘いに驚き、あたしは運転する成巳先輩の顔を見た。
あれ?
ひょっとして、怒ってない…?
成巳先輩の表示は、明らかに通常通り。
怒ってはいなかったらしい。
良かったぁー…
「ダメ?」
「喜んで付き合いますっ!」
「良かった。」
“良かった”
その一言であたしのテンションはMAXになる。
行き先なんてどこだっていい。
だってあたしは、成巳先輩が好きだから。
成巳先輩と一緒に居られるなら。
あたしはどこまででも付いて行く!