ツンデレ的天然ちゃん かける バイト仲間の年上王子っ!
五校時目の数学は正直キツい…
「…い……おい。
ヨダレ垂れてんぞ。」
「んひゃ?」
途中で起こされるのは気分が悪い…って…
「あぁっ!!」
か、かかかか顔が近いぞ!
隣はなんつったけか、
「桑原じゃねぇか!」
とても女の子の口調ではないがそんなのにいちいち構ってられるか!
こ、コイツ……
「あたしの寝顔見ただろっ!」
ビシッと人差し指を顔に突きつければ、
「とりあえずさ、座った方がいいんじゃねぇの?」
「へ?」
後ろを振り返った瞬間だった。
ゴフッ
鈍い音とともに、あたしのおでこに教科書がヒットした。
「お前は今日も残る事。」
「はいっ?!」
周りを見回せばどの人も口元を押さえて肩を振るわせていた。
瞬時に熱くなる顔。
あたしは急いで座り、机に突っ伏した。
「馬鹿だなー…。」
隣の奴までクスクス笑ってやがる。
「元はと言えばお前がぁ!!」
バキッ
これまた鈍い音を立て、先生の手が持っていたチョークが真っ二つに折れていた。
「お前はそんなに勉強がしたいのか…
そうかそうか、そんなに言うなら宿題二倍だ!」
うそだろー!!
黒板に書かれ始めた文字は、始めの文字よりも濃くなっていたような気がした。