運命のレール
『奈々…』



『祐介!心配したんだから!!早く帰ってきてよ…』


『うん…』



『何か言いたい事でもあるの?』




『……………堕ろして』





(今、なんて…?)





ガチャッ






電話はそれで切れた。
その後かけ直したが、もう出ることはなかった。





堕ろして





彼は確かに、祐介は確かにそう言っていた…





私はもう絶望感でいっぱいになり、何も考えられなくなっていた。
< 18 / 28 >

この作品をシェア

pagetop