君を忘れない

「顔、よく見せて。」

そういうと

彼女は白い手を伸ばし

僕の頬に手をあてた。


ひんやりと冷たい感触が

どこか寂しさを感じた。



「私、遥子っていうの。あなたは?」


にっこりと微笑んで彼女・・・

いや、遥子は僕に尋ねた。



「光輔(コウスケ)。」

なぜだか変に緊張してしまい

名前だけ名乗った。


< 9 / 27 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop