希望の光

「じゃあ、そろそろ帰ります。」

「この時間帯は大体いてるから。学校あるやろうけど…今日みたいに暇してる時は来てな。」

「はい。分かりました。」


挨拶だけして、公園を後にした。

今日一日で分かった事。
山本 輝と言う名前。
年齢が１９歳。
弟さんがいて、私と同じ高校らしい。
仕事は近くのコンビニでアルバイト。

短時間でここまで教えてもらった。
少しずつ、本当に少しずつだけど…輝君に心を開き始めてるかもしれない。


「ただいま。」

「お帰り。そろそろご飯よ。」

「手洗ってくるね。」


洗面所に行くと、真っ先に目についた鏡。
自分の顔を見て、ため息が出た。


「全然可愛くない…。」


鏡を見るのは大嫌い。
そのままの自分が見えるから。
いくら強く生きようと思っても、鏡を見ると現実を思い知らされる。

もっと可愛かったらイジメられなかったのかな…。