希望の光
ご飯を食べて、お風呂に入って、歯を磨いて、すぐに布団に入った。
起きてたってする事は何もない。

横になりながら、今日一日の事を思い出していた。

そう言えば、あの屋上の男の子…何であんなところにいたんだろう。
それに、私服だった気がする。

私はこの時、彼が関西弁を喋っていた事をすっかり忘れていた。


―――……


ピピピピ...


6:30
時計が起きる時間を知らせてくれた。

起きたくない。
布団から出たくない。
学校に行かなきゃいけないと思うと、吐き気がした。


「遥花ー!」

「はーい…」

「早く起きなさい!遅刻するわよ!」


行かなきゃ…。
お母さんが心配する。

気持ちからか、なかなか動かない体を無理矢理起こして一階へ降りた。


「遥花。久しぶりだな。」

「うん。」


リビングには久しぶりに会う、お父さんの姿があった。
毎日仕事が忙しいらしく、あまり家にいない。


「学校はどうだ?楽しいか?」

「…うん、楽しいよ。」

「卒業まで頑張れよ。」


私は頷く事ができなかった。
本当に卒業出来るのか、不安になったから…。
負けたくないとは思うけど、苦しいのが現状。

私、卒業式まで頑張れるのかな…。
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