希望の光
「あれ?お前、昨日の…」


誰もいないと思っていた屋上に、私以外の声が聞こえた。


「屋上におったよな?」

「…昨日の男の子…」

「死んでなくてよかったわ。」


私が生きてようが死んでようが、彼には何の関係もないはずなのに…。
どうしてそんな事を言ったのか、不思議に思えた。



「名前は?」

「桜木 遥花です。」

「俺の名前は村上 光。昨日転校して来てん。よろしく」

「こちらこそ…。」

「……昨日…何であんな事したん?」


急に話が変わったと思えば、昨日の事を聞いて来た。
一番触れて欲しくない事なのに…。


「言いたくないなら無理には聞かんけど…。」

「…多分、私のクラスを見れば分かるよ。」

「何組?」

「1年3組。」

「一緒やん。クラス戻らん?」

「一人で戻ってよ。」


私は冷たく突き放した。
関わって欲しくない。
きっと迷惑をかけるだけだから…。
関係のない人まで、傷付ける事だけはしたくない。
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