氷の上のプリンセス

『アレックスですか?
カナダ人の友人なんです。』


「ふぅん…。
でも、なんで外国人の友達がいるんだ?」


『私、昔、お姉ちゃんとほとんど一緒に行動してたんです。』


結城先輩は、わからないと言ったような表情になる。


『お話したいんですが…。
先輩、今日予定あったんじゃないですか?』


「別に部活も休みだし、予定はさっき断ったから大丈夫だ。
今日は、お前のそばにいる。
……ダメか?」


そんな色気のある顔されたら、またドキドキして顔赤くなるよ…。


『全然ダメじゃないですっ!!
むしろ嬉し…あっ、でも先輩朝ご飯食べてないんじゃ…。』


「あぁ、そうだな。お前もお腹空いたんじゃないのか?」


『私は、あんまり食欲ないんで大丈夫です。』


「じゃあ、俺学食行って何かお粥みたいなもんもらってくるよ。」


『いいです、いいです!悪いし。
牛乳あるから、それ飲めば十分ですから。』


「お前、そんなんだから軽いんだ…。
…牛乳とコップ、どこにある?」


『えっ!?そこの冷蔵庫とコップは流し台の横ですけど…。』

なんで聞かれたのか分からずに、私は答える。


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