氷の上のプリンセス

ベッドの上で寝ている実莉を見つめる。

まつ毛、長いな…。


閉じた瞳からは人形みたいに長いカールがかったまつ毛が見える。


白い肌と小さな唇の薄紅色をしていて、
儚そうで、男ならたいていのやつは、守ってやりたいと思うに違いない。


そっと、実莉の頬に手を当てると、一瞬少し微笑んだ気がした。


マジ反則…。


前髪が少し乱れていて、かきあげてやると、ほんの少しだけ寝返りをうつ。


面白い…。


寝てる奴にしたら、かなりウザいんだろうけど、
俺は、かわいくて仕方なくて、ついつい鼻をつついたり、頭を撫でたりしていた。


実莉のことを、ずっと見ていても飽きなかった。



そんなことをしていたら、
だいぶ時間が経っていて、
いつの間にか眠ってしまっていた。






< 151 / 161 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop