氷の上のプリンセス
ベッドの上で寝ている実莉を見つめる。
まつ毛、長いな…。
閉じた瞳からは人形みたいに長いカールがかったまつ毛が見える。
白い肌と小さな唇の薄紅色をしていて、
儚そうで、男ならたいていのやつは、守ってやりたいと思うに違いない。
そっと、実莉の頬に手を当てると、一瞬少し微笑んだ気がした。
マジ反則…。
前髪が少し乱れていて、かきあげてやると、ほんの少しだけ寝返りをうつ。
面白い…。
寝てる奴にしたら、かなりウザいんだろうけど、
俺は、かわいくて仕方なくて、ついつい鼻をつついたり、頭を撫でたりしていた。
実莉のことを、ずっと見ていても飽きなかった。
そんなことをしていたら、
だいぶ時間が経っていて、
いつの間にか眠ってしまっていた。
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