氷の上のプリンセス

お父さんの運転で揺られること1時間30分。


私の家の周辺とは違う、田舎とまではいかない 、田園風景がまばらな街並みが見えてきた。


その中で、長い長い灰色の塀に囲まれた、東京ドーム個分と例えても足りないぐらいの敷地が見えてくる。



私、有坂実莉(アリサカミノリ)は、あの敷地の中にあるT大学付属高等学校に入学するため、今日から寮生活が始まる。


入学式までには、まだ一週間あるけど、手続きと慣れるため、早めに寮に入ることにした。


なぜ、家からこんなに離れたとこに入学したかって?


それは、私の大切な夢のため……。


それを話すのは、もう少し後のこと――…




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