氷の上のプリンセス

教室に入って、黒板に貼ってある座席表を見つけ、自分の席を確認すると、入り口側の前から3番目の席だった。


私の後ろはきなこ。


有坂、飯田という順番から座席はあいうえお順であることが推測される。

『きなこと席近くで良かったぁ。
遠かったら心細いもん。』


「私もぉ〜。」


と言ってまた、きなこは抱きついてきたので、笑ってしまう。


きなこは甘えキャラなのか、ことあるごとに抱きついてスリスリしてくる。


私ときなこは、波長が合うのか、今日初めて会ったとは思えないぐらいで、すぐに仲良くなれた。


「でもさ、このクラス、なんか暗そうな子ばっかりで、華がないよね。
実莉がいるから、少しはマシだけど。」


『ちょっとぉ〜、マシってどういうことよ!』


これは聞き捨てならない!


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