氷の上のプリンセス

リンクの入り口には、先輩の部員らしき人がパイプ椅子に座り、簡易的な長机に何やらだるそうに入部届けの受付をしていた。


入部届けって、受付あるもんなの?


きっと、それだけ人数多いんだろうな。


受付を待つ列に並び、順番を待つ。



しばらくして、自分の番が来た。


「はい、じゃあ次の人。入部届けを出して学科と名前を言ってください。」


『はいっ!
あっ、あのぉ…。
入部届けは、前もって出してしまったと思うんですけど……。』


「えっ!?
あぁ、もしかして結城君が出してきた入部届けの子?」


受付の人が少しテンション高めに言った言葉は、それまで淡々とした声に比べて、少々、いや、だいぶ大きな声になっていた。


一気に周りのざわめきが静まり返った。


えっ!?


なんか、みんなこっち見てる……。


受付の人、そんなに大声で言わなくても良いのにぃ。



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