氷の上のプリンセス

十数人が、しぶしぶと会議室を出て行く。


「はい。
では、次にバッジテスト1級以上の人は残って、それ以外の方は帰ってください。」


再び周囲がざわめいた。


「…バッジテストって何!?」

「…級とかあるの?あたし持ってないよ〜(泣)。」


ざわめきの中から、そんな声が聞こえてくる。


バッジテストっていうのは、フィギュアスケートでは競技能力の検定のこと。


私は3級までしか持ってないけど、いちお残れるみたい。


かなりの人数が、この絞り込みで会議室を出て行くことにはなった。


でも、納得いかないのか、何人か先輩につっかかっていた。


すると、浜崎先輩がものすごく冷たい表情で


「選手の足を引っ張る人はいりません。帰ってください。」


と言ったから、半分泣きそうな顔で退散していった。


そして残った2級以上の人は……

5人…。





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