氷の上のプリンセス

「やっと、ちゃんとしたテストが出来る人数になったわね。」


会議室内には、マネージャー希望の5人と浜崎先輩1人の計6人。


さっきまでの退場者のざわめきから一変して、静かになった。


「人数も少なくなったことだし、一人づつ自己紹介とアピールを言ってもらおうかな。
あなたから、順番に言ってって。」


と、浜崎先輩は自分の一番近くにいた子を差す。

テストってオーディションみたいなもんなの?


トップバッターの子は、名前や学科、スケート歴、希望理由を少し自信なさげに話している。


すると、浜崎先輩は、すかさずズバズバ質問をしていき、
時には叱ってるんじゃないかって思うくらい、キツいことも言っていた。

わっ、あの子泣きそうになってる…。


厳しい人だなぁ。


でも、それだけ真剣だし、ちゃんと向き合ってくれてるんだろうな…。


ちょっと怖いけど…。



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