氷の上のプリンセス

その時の私は、
自分自身がどんな状態で、
どんな状況だったのかなんて、
全くわからなかった。


後から聞いた話しだと、私は右腕と左の大腿骨骨折をし、出血も多く輸血をするほどだった。



事故現場は、相当ひどかったらしい。


私たちを引いた赤い車は、
かなりのスピードを出していたため、あの緩いカーブを曲がりきれなかった。


雨も降っていたため、
そのままスリップをし、歩道の縁石を乗り越えて、電柱に激突。


不運は重なって、そこにいた私たちは跳ねられ、20m以上も跳ばされたらしい。


赤い車の運転手と、助手席にいた人は、二人とも大学生の男の人だった。


当然、即死だったみたい。


…その2人を許せる程、私は、人間ができてない。


何度か、助手席に乗っていた人の両親が誤りにきたみたいだったが、
私の両親も、一回もうちの敷地内には入れなかったらしい。


マスコミもたくさん来た。


お父さんたちは、お姉ちゃんの死とマスコミの対応に追われたことで、
うちの中はメチャメチャだった。


私は入院してて、しらなかったけど。



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