氷の上のプリンセス
「おゎっ!!?」
『きゃっ!?』
勝手に開いたと思った扉は、中から出てきた人のせいだった。
びっくりして、ふいに出てきた人の顔を見る。
あっ…、
昨日、両脇に女の子抱えてた、茶髪メッシュ君だ…。
「あっ…と、ごめん。
ケガない?」
『はい、大丈夫です。
こちらこそ、ごめんなさい。』
「ねぇ君、昨日入部希望者で来てたよね?
綺麗な子だから、目立ってて気になってたんだよ。
マネージャー希望でしょ?
スケーター希望の中にはいなかったし。
名前何て言うの?」
うわぁ、なんかイメージ通り軽そうだなぁ。
『有坂…実莉です。』
「有坂ぁ!?
ってまさか、あの有坂ぁ!?」
『はい…。』
すると、茶髪メッシュ君は、
驚いた表情をしながらも、一瞬考えこむような顔をしたが、再び軽そうに話かけてきた。
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