氷の上のプリンセス

「ねぇ、君1年生でしょう?
どっか行くの?
俺ら3年だからさ、案内してあげよっか?」


髪型をかなり遊ばせた、男の子3人が声をかけてきた。


『あっ…、教えてもらったんで大丈夫です。』


丁重にお断りして、その場を去ろうとしたら、男の子の1人が私の腕を掴んできた。


「連れてってあげるよ♪おいで、おいで!」


もう1人が私の背中を押してきたから、つれてかれてしまう。


『すみませんっ!!
離してもらえませんかっ?』


必死で抵抗するけど、掴んだその腕を離してくれる気配はない。


食堂へ向かう廊下から少ししか進んでないはずなのに、人気のない細い廊下に連れられた。


「ねぇ、君何て言うの?キレイだから、超目立ってたよ。」


「彼氏いるの?
俺、立候補しちゃっていぃ?」


「お前、何抜け駆けしてんだよ!」


3人が、盛り上がって話してるから、何の返事も出来なければ抵抗も出来ない。



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