氷の上のプリンセス

その後、
めでたく入部した池ちゃんと私は、それまで以上にたくさんの仕事に追われていた。


大変だけど、やりがいはあるけど……。


結城先輩とは、必要なこと以外は話さない。


このことが、思った以上につらかった。


入部してからあっという間の1ヵ月。


明日は、新入部員歓迎会が行われる。


「話は変わるけど、有坂さん。
ちょっと悪いけど、明日の準備で飲み物買ってきてほしいの。」


浜崎先輩が、部活の最中思いっきり変化しまくってる頼みをしてきた。


きっと、スケーターの誰かが、飲み物調達係に任命されていたけれど、部活の終わる時間が延びてしまいそうだからだと思う。


ということで、なぜか、新入部員である私が飲み物の調達を見事に頼まれた。


「暗くなってきたから、有坂さん1人だと心配ね…。」


「あっ!!俺行きます!!」


真君がどこからともなく出てきて、飲み物調達係を名乗り出た。



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