氷の上のプリンセス
『本当に困るんだけど…。』
「実莉ちゃんの困ってる顔、超カワイイんだもん♪」
まったくこの人は……。
「どっちがいい?
腕組んでこのまま歩くか、デートするか♪
俺はどっちでも良いよ!!」
いつの間にか、デートになってるし…。
「どっちにする?
実莉ちゃ…」
「実莉!」
呼ばれたその瞬間、嫌な気持ちが吹っ飛んだ。
声のしたほうへ、顔を向けると、大好きなその姿が目に入ってきた。
また、結城先輩に助けられた。
「センパーイ、邪魔しないでくださいよぉ〜。」
「うるさい!
実莉、これ一緒に買ってきてくれ。」
そう言って、結城先輩は白い小さな紙を渡す。
「はっ、はいっ!」
紙の中身を見る私。
そこには、追加の紙コップと紙皿等が書いてあった。
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