氷の上のプリンセス
『真君、離して!!
私、腕くんだりとかするの好きじゃないの。』
結城先輩の後ろ姿を見ていた私は、意を決して真君に告げた。
ちゃんと目を見てしっかりと。
すると、真君は一瞬固まったように動かなくなったけど、
すぐに腕を離してくれた。
ちゃんと断れば、話を聞いてくれるんだ、この人は。
ほっとした。
「ごめんね、強引に腕組んじゃって…。」
『ううん。
離してくれてありがとう。』
ほっとしたのもあるし、
ちゃんと離してくれたことが嬉しくて、思わず真君に微笑んだ。
すると、真君の顔は、
私の顔を見ながらみるみるうちに赤くなていった。
どうしたんだろう?
私を見ながら固まっている真君は、口元を手で押さえながら動きが止まっている。
もしかして、私の顔になんか付いてる!?
青のりとか付いてるとかっ!?
いや、食べた覚えはない…。
何だろう……。
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