うちゅうじん。[隊長………もんじゃのだし]
目本テレビ、ヌッキリのディレクターも、瀬戸内海へのスパオオ侵攻から、被害地区を取材している。
今までの経緯から、スパオオが東に勢力を広げたいものと、推測したディレクターは、瀬戸内海以来取材と報道をしている。
その中で山口と鳥取の取材班が、スパオオとミツバチの戦闘をカメラで捉えることに成功。
沖縄奄美に始まる、西日本でのミツバチの減少の理由の一端はこれではないかとの見方を、例の学者先生に報告した。
九州に近い、愛媛と山口に自社の報道陣を集中させていたディレクターは、そこで意外な映像を見る。
ハエのような、黒く小さな虫がスパオオを次々に叩き落としているのである。
「何なんだコイツは?」
にわかには、信じられないことであった。
今までディレクターが見てきたのは、小さな鳥や、犬猫でさえ逃げている姿であった。
「あっ!?まさか、これって!」
手持ちカメラの映像を、最大限に拡大した時、突然後ろにいた裕子ちゃんが奇声をあげたのである。
「ほら!あの時の!!火星のハエ!月面でノモトさんに当たったヤツ!」