うちゅうじん。[隊長………もんじゃのだし]
しゅたっ!きーん!
という擬音を付けたくなるような、およそ生物とは思えない速さ(このハエ型うちゅうじん。は、瞬間的になら福原愛さんのスマッシュくらいの速さで飛べるんだ!2秒くらいだけど。)
飛び出した5名は、向かってくる張り番を避けるように、大きく弧を描いてスパオオの巣へ!
「隊長!」
「うん!止まれない!」
ばさばさばさばさ………
恐怖のスマッシュ飛行を繰り出した隊長達であったが、巣との距離がわからずに直接壁から飛び込んでしまったのである。
もちろんスマッシュであるので、勢いは急には収まらない。
ばさばさばさ…………
「隊長!」
「1号、死ぬなよ。」
ばさ…ばさ………ごん!
「いてっ!」
勢いは弱まったものの(スパオオの巣の原材料は、蜜蝋です。人間から見ると、紙くらい薄いウエファースのようなものです。隊長達にとっても、そう堅牢なものではないのです(笑))どうやら木の幹に当たって止まったようです。
「1号、死んだか?」
「大丈夫です……」
「みんなは?」
「全員の無事を確認しましたよ。」
「じゃ、行くか!」
巣の中は、ギリギリスパオオがすれ違うことが出来るくらいの通路があり、中は複雑な迷路のように入り組んでいる。
隊長達のサイズだと、まだ楽に飛べるのは救いだった。
通路に現れるスパオオに聞いて(どんな手で聞くかは、この際追求しないでほしい。)ボスの部屋に近づいてゆく。