うちゅうじん。[隊長………もんじゃのだし]
最終章『それぞれの秋』
場面は、阿蘇のふもと。
翌日のお昼ころには、九州全域からの指示伝達、ミツバチ達の解放作業の終了の報告が届き始めていた。
ジェネシスと隊長は、各地の知らせが届くごとに内容の確認に余念がない。
収束宣言を隊長自らが出した以上、ここで間違いがあってはならないのだ。
更にその翌日の朝、沖縄方面から最後の報告が届いた。
しかし、沖縄方面からは既にスパオオは撤退しており、今後はミツバチに危害を与えないことを伝える内容の報告だった。
だが、これでスパオオがこれまで支配していた全ての地域が解放作業を終了したことになったのである。
「これから新しいスパオオとしての生活が始まるんだな。
あとは、君が最後の仕事をするだけだ。」
「はい。わかっています。
隊長さん、お手数ですが、南紀白浜へと連れて行ってください。
最後の始末は、自分できっちりつけたいんです。」