うちゅうじん。[隊長………もんじゃのだし]
沖縄方面からの報告を受けて、およそ1時間ほどでジェネシスは出発の準備を整えた。
お昼のちょっと前の頃である。
隊長とジェネシスはスパオオの巣を離れた。
もちろん、行き先は南紀白浜である。
途中、各地で戦闘の痕跡を見ることになった。
「お前達との戦いで、本当に多くのミツバチ達が命を落とした………。
もちろんお前達の仲間もそうだろうが、その数は比べ物にはならないんだ。
そして、その影響は様々なところに及んでいる。
お前達がしたことを、自分の目で、良く見ておくといい。」
「ミツバチの死骸が………。
こんなにたくさん………。
小さな身体で、僕達と戦うのはムチャなのに………。
でも、もっと小さい隊長さんはとても強い。
ハエなのに………。」
「ハエっていうなっ!
俺達はこれでも、『うちゅうじん。』なんだっ!
説明が面倒くさいけど、日本で生まれたうちゅうじん。だ!
地球の生き物とは能力が違うんだよ(笑)」
「にわかには信じられないけど、実際に見た僕は信じますよ。
あれは普通の生き物の動きじゃない。
お仲間と比べても格が違う。
そうか、うちゅうじん。なんだ。」
うちゅうじん。隊長
また新たな伝説が生まれたようだ。